2013年8月21日水曜日

五山の送り火:混雑の実態と報道

8月16日。京都では五山の送り火が行われた。
朝日新聞によれば、京都府警の調べで8万人が送り火を眺めていたとのこと。
http://www.asahi.com/national/update/0816/OSK201308160116.html


……たったの8万人?少なすぎないか?
競馬で言えば並のG1の時の来場者数、サッカーで言えば全盛期のアルビレックスの観客数2試合分だ。

どのようにカウントしたのかは知らないが、おそらく市内の複数地点に数える人を置いたのではないだろうか
路地や屋内、走行中の車内などから眺めていた人は対象外になっていそうだ。
何せ、五山の複数を眺められるスポットは限られていても、一文字一文字は京都市内の至るところで見ることができる。
つまり、広い範囲に人が分散するのだ。
それらの人全てをカウントするのは不可能だろうとは思うが。

「広い京都市内で、見ているのはたったの8万人」

このような報道の仕方では、事情に詳しくない観光客などはその混雑を甘く見積もってしまう可能性がある。



私は今年、京阪電車の出町柳駅から今出川通を東へ歩き、東大路通との交差点で大文字を眺めた。
20時点火に対し、出町柳駅到着がその20分程前。
改札はかなり混雑し、出るまでに(正確に測ったわけではないが)5分近くかかった。

出町柳より東の今出川通は、ごった返すと言う程には及ばないものの、私同様に東へ歩く人、または沿道に佇む人が多く見られた。
特に東大路通との交差点は、大文字が建物などに遮られることなくはっきりと見える上、やや広いスペースもあるために、結構な人口密度となっていた。
そのスポットには次々と人がやって来てはいたが、暫く眺めた後は去っていく人がほとんどのため回転率は良いようで、ギュウギュウ詰めになるようなことはなく、人垣の隙間を縫うように移動することも可能。
しかし、通算ではこのスポットだけでも数百人は来ていたのではないだろうか。


大文字を見た後は、「妙法」を見るために北西へ歩いた。
まず東大路通を暫く北上し、細い路地を通って高野川へ出た。
この間は、見かけた人は50人前後といったところか。
常に送り火目当ての誰かは視界に入っていたが、大勢はいなかった。

しかし、「法」の字がよく見える高野川の橋は大混雑だった。
完全にごった返していた。
前を歩く人に従って、並んでゆっくりとしか進めない。
最も、流れてはいただけマシかもしれない。
駅に近い葵橋の方が混雑していただろうと思う(そちらには行ったことがないのだが)


送り火が消えて、21時頃。
出町柳駅周辺に戻ってくると、多くの飲食店では店の外まで行列ができている光景が見られた。
私は駅から少し離れた小さなラーメン屋に入ったが、幸い半分ほどの席が空いていた。



まとめ。

五山の送り火は結構混む。
特に絶好スポットやその周辺は大混雑になる(去年は船岡山に登ったが、すごい混雑だった)
バスや電車の交通機関、飲食店などもかなり混む。
「京都市で8万人」などという数字に誤魔化され、混雑を甘く見るべきではない。

そしてマスゴミも、その辺も伝わる報道をするように心掛けて欲しいものだ。
政治の話題は余計な拡大解釈するくせに、社としてどうでもいい情報は上から下へただ流すだけ。
それで読者に誤解を生ませてしまうような情報は、最初から流さない方がマシというものだ。



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